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「日本は日本人だけでこれからやっていけない」
こんにちは、蒼生です。
ユニクロの柳井会長が
「日本は日本人だけでこれからやっていけない」
と言って、移民推進を訴えています。
柳井会長のようなビジネスを行っている人々にとっては、現場の人不足は深刻なのだろうと思います。
そして人が不足すると、事業が立ち行かなくなるので、政府に移民を入れるように強く要請しているのでしょう。柳井会長は、ご自身の立場を鮮明にしておられる分、他の移民推進派とくらべてはるかに誠実です。
大量の移民は国の形を変えるので、国民に正直に説明して議論すべきだと思います。
自民党がごまかしごまかし移民を入れようとしているので、柳井会長がド直球に移民を入れる必要性を主張してくれています。
2024年春の有効求人倍率は、全国で1.28倍
この数字を見て、全然人手不足じゃねーじゃん。と思いました。
最近、夏の遊園地のスタッフが不足しているので、時給を2000円以上にしたところ、採用人数をはるかに上回る数の応募が来たというニュースがありましたが、給料を上げたところには人が殺到し、据え置きのところには誰も来てくれないという状況なのではないかと思います。
簡単に言うと、採用側から見て労働者が「わがまま」になったという事だと思います。
労働者側からすると、ワーキングプアになるような給料水準の仕事では生きていけないので、最初から眼中にないという事です。
企業としては、前は手取り16万の仕事でも採用できていたのに、今はその給料では誰も来てくれない。実際その給料では生活できないので、少しでもまともな給料を払ってくれるところに殺到しはじめ、場合によっては地域格差もあるので、少しでも高い給料を出してくれるところに移住しているという事だと思います。
デフレからインフレに変わったので、本当に手取り16万は生活できないと思います。
都道府県別に見ると最も高かったのは
▽福井県で1.94倍
次いで
▽山口県で1.70倍でした。一方、最も低かったのは
▽大阪府で1.07倍
▽北海道で1.11倍
などとなりました。 (NHK)
過疎地では人が少し不足している、というのは確かなようです。でもこれは地域によって最低賃金にバラツキがあり、仕事もろくな仕事がないせいでおこっています。仕事がないから若者が流出しています。(でも1.9位なら効率化を進めるのにちょうどいい圧だと思う)
熊本や愛知のように、高い給料を払ってくれる産業なり企業なりがあれば、当然そこに人が集まります。
仮に最低賃金を全国一律にできれば、移動は抑制されるかもしれません。(かわりに弱い企業が一杯つぶれる)
経済的に弱い県から強い県に人が流れてしまうのはどうしようもない事です。防ぎようがありません。
それを逆流させるためには、やはり遊園地の時給2000円以上で応募者殺到、のようなパッと目を引く、都市部並みの高い給料を出すしかありません。
そのためにも、それぞれの地域に核となるような産業、企業があり、恒常的に雇用を創出できなければ、若い人ほど生活のために都市部に流れてしまいます。
政府の側は人の移動をコントロールすることは不可能です。江戸時代じゃないんですから。
女性が東京に集中する問題を解消するために、地方への移住婚で支援金60万みたいな愚策を思いつく暇があったら地方に強い企業が生まれるような政策をすべきです。実際TSMCが来た熊本はバブルになっています。そもそも60万もらって移住してもそのあとまた東京に移住しなおす人が間違いなく出てきます。(なぜなら地方には仕事がないから)
必要なのはイノベーションであり、政府ができるのはそこにお金を投じる事です。
その一つのアイデアとして農水省のスマート農業やロボティクス支援は、いいアイデアだと思います。(記事の最下部)
失われた30年は、外貨を獲得する産業を生み出せなかったせいで生まれました。
外貨を獲得できる産業を作る事ができれば、さまざまな問題は解消します。TSMCは半導体製造のために綺麗な水が豊富にある熊本を選びました。
半導体なら、同じような理由で地方に工場を構えるところが出てくるはずです。そういう状態にできてはじめて地方から若者が流出するという状態は防げます。
移民として日本にやってくるのは低技能労働者
移民にも色々な人がいます。大学を出て、高度な教育を受けて、日本にきて働く人もいれば、
出稼ぎ労働者として、単純労働をするためにやってくる人々もいます。
日本は給料が30年変わらず安いまま据え置かれており、税金も高いので、高度な教育を受けた世界レベルの知的労働者にとって、魅力的な場所とは言えません。(経営ビザで来る人は別。雇われる側の知的労働者にとって日本は魅力的ではないという事)
移民にもランクがあるらしく、高いランクの人々はアメリカやオーストラリアにいき。日本は円安のせいもあり、稼いでもろくな稼ぎになりません。だからそれでも自国よりはマシで本国では仕事がないという、高度人材とは言えない人々が日本に来ます。(だから犯罪者になるものも多い)
有効求人倍率が1.28なのに、大量の低技能労働者を入れたら、間違いなく日本人の低技能労働者と仕事を奪い合います。
日本人と外国人で仕事を奪い合うという事は供給が増えるという事なので、賃金を安く据え置く事ができます。
移民を大量にいれたカナダでも、ついに首相が移民によって労働者の賃金が下がったと認めました。
一部の日本企業はそれを願って移民受け入れを強く要請しています。ユニクロや多くの外食チェーンがそうですが、日本ではありえないほど安くて高品質なものを提供しています。低価格サービスは、数十円の値上げで客が離れたり顧客が怒りだす世界です。
本来、良いものは高いはずなのに、並々ならぬ企業努力でそのありえない事を実現しています。
そしてそのしわ寄せを受けるのが現場で働く一般労働者です。その労働者の賃金を上げると、企業の利益率が下がるので、据え置きできるように日本人よりも安い労働力を入れようとしています。
安い労働力を前提としたビジネスをいきなり変える事はできません。(だって労働者の賃金アップを価格転嫁したら顧客が怒りだすから。)
だから、安い給料で働いてくれる人が足りないので移民を入れてほしいと要望する人々が一定数いるのは理解できます。
でもその声を聴くと、日本人は外国人と仕事を奪い合い、機械化が遅れ、不景気の際には都合よく使っていた外国人を大量解雇する企業が現れて、社会保障費の爆増及び、犯罪の急増につながる事が目に見えているので、移民反対派は強く反対しています。
もし、シンガポールのように高給取りしか外国人労働者として認めない、貧困層は治安悪化の原因になるからそもそも入れない!というようなルールになっていれば移民反対派の多くは移民賛成派に回ると思います。
反対派の多くは、治安を悪化させる経済的に貧しく、日本のルールを守れない粗暴な人々が来るのが嫌なのです。
外国人ドライバーを増やすために、免許取得のハードルを下げる愚策
免許を取らせるのは、交通事故を起こさないようにするためです。
交通事故は、宝くじに当たるよりもはるかに高い確率で起こります。それで死んでしまう人もたくさんいます。(最近も中国人の暴走車のせいで日本人ドライバーが死んだ痛ましい事件があった…)
それなのに、免許取得のハードルが高いから、外国人が取得できるレベルにまで下げるというのは、交通事故を増やしたいとしか思えません。NEWS1 NEWS2
日本語以外の言語で免許を取らせて、一体どこを走らせるつもりなのでしょうか。日本の標識や看板を読めないのに免許を持たせるなんて危険すぎます。
高齢者でもタクシードライバーになれるというのも相当問題ですが、日本語がおぼつかない外国人が車を運転するのも相当リスクです。
これは業界の利権を守っているから生じている問題です。
タクシーの場合はライドシェアを解禁すれば解決します。
トラックの場合は、労働者の待遇改善で人を集める事ができます。高級とりになれる、とわかれば人は来ます。(将来的には完全自動運転に切り替わるとされる業界に、移民を入れた場合、彼らが技術革新で失職した時どうするのか…。日本人の派遣みたいに気安く使い捨てしたら、どうなるか想像できないのか。低技能外国人労働者を簡単に入れてはいけない、これは彼らの人生のためにも)
また、介護の現場でも労働者が足りないから外国人をいれようという動きが出ています。
でも介護の現場は生活できないほどの安月給で有名です。資格をもった日本人が、それでは最低限の生活ができないから他の仕事を選んでいるのです。北海道のニセコでは、介護の仕事からもっといい給料がもらえるサービス産業に人が流れて、深刻な人手不足になっているようです。
給料をニセコの娯楽業と同じ位上げられれば人は離れなかったはずです。
でも介護の多くは賃金を上げられません。訪問介護のような低い利益率で高負荷な仕事もあります。大きな施設でまとめて高齢者をみて介護するという効率化が行われていないという問題もあります。国の側も非効率な訪問介護からは撤退したいようですが、訪問介護で仕事をしている事業者はそれでは困るので政府に訪問介護を守るよう要請しています。
もし仮に外国人労働者が訪問介護を行うようになった場合、犯罪のリスクはどうしてもつきまといます。技能実習生としてきた人が連続高齢者強盗をしていたように、家にある金品を盗んだり、痴呆が入っている人につけいったりというリスクをどうやって回避するのでしょうか。一部とはいえ、性善説では通用しない事を彼らはやっているのです。(一部と言えるほど少数ではない問題もある)
介護を受ける側にとってもリスクです。コミュニケーションが円滑にできないという問題もあります。
でも訪問介護事業者にとっては、事業を続ける事が第一なのでそうした問題への対策は後回しになってしまいがちです。だから安易に介護にも外国人を、と主張しているのだと思います。(訪問介護は本来貴族サービスなので、高級な富裕層向けサービスに切り替えるべき。国の補助も入れない。国は大規模介護施設のみを支援する形にしないと人と金が圧倒的に足りなくなる)
これらの事から、多くの企業がいう日本の「人手不足」は安い給料では日本人が来ないから、給料を上げるという選択をせずに、据え置きできるように、移民を入れろと言っているにすぎません。
弱い企業は強い企業に吸収されて、強い企業が残っていくのが資本主義です。
でも日本は社会主義的なところがあるので、弱い企業をそのまま残そうとしてしまいます。これは資本主義に反します。
でもその弱いものを守る過程で、より大きな問題を発生させてしまいます。本来は淘汰圧で整理されていくはずの企業が生き延びてしまうのです。
それによって社会の生産性が低いままになり、何十年も低成長のままという側面があります。
(アベノミクスの株買い支えもそれ。弱い企業の株は市場にまかせて下がるがままにすべきだったのに、日銀が買い支えたせいで日銀は本来の通貨安定の仕事ができなくなった)
ただ、ユニクロの場合は、すでにブランドが強い圧倒的大企業なので、労働者の給料をあげたぶんを価格転嫁しても良いのではと思います。
なんで、やらないんですかね。給料あげたら労働者殺到しますよ。人手不足も解消です。
(ユニクロの正社員募集の給料が地域正社員の場合、関東でも23.9万円だった。税金や社会保険料を引くと18.1万円。これは生活できないから人来ないと思う。中央のデスクワークはもう少し高いらしいが、いずれにしても大企業にふさわしくない低い給料だと思う)
企業が賃上げしても追い付かない社会保険料の爆増
若者の手取りが一向に上がらない最大の原因は社会保障費用の爆増です。
最近認知症を遅らせる「レカネマブ」という200万位する高額な薬が保険適用になったせいで、全国で使われ放題にもなっています。
認知症患者にとっては藁にもすがる思いで使う薬なのでしょうが、完治もしない薬、自費でやってくれ!と思います。
国富が無駄に浪費され、海外に流れています。
また、使わないのにもらう薬の総額「残薬費」も毎年6500億円ほどあるようです。参考
この数字を聞いたとき、残薬費だけで沖縄に縦断鉄道を通せるじゃないかと驚きました。高齢者の無駄遣いはすさまじいですね。
低負担で良質なサービス使い放題を支えているのは現役のお給料です。
払う側よりも使う側が多く、しかも低負担で使えるせいで健康保険組合は2024年度の収支は、6578億円の赤字になったそうです。参考
高齢者が爆増しているのですから、医療費使い放題制度はもう続けられる制度ではないと思います。。
しかも今後団塊の世代が後期高齢者になって、今のままだとより激しく医療費を浪費していくことが予想されるので、一刻もはやく大胆な改革をしなければ、高齢者のために現役が死ぬか、社会保険料を払うために奴隷化することになります。
今もかなりの額を労使折半でとられているので、もう限界だと思います。
社会保険料は現役世代限定の増税なので、票田となる高齢者には無関係です。
しかも若者は投票率が低いのでどんどん上げる事ができます。消費税なら、国会の審議が必要ですが、社会保険料はそれが不要です。
だからこんなに勢いよく負担率が上がっています。ここでも負担と受益の関係がいびつになっていて、非合理的なことを行って現状を貫くためにより大きな問題を引き起こしています。
今年は多くの企業が賃上げを行ったらしいのですが、社会保険料がその分あがって、全然労働者に還元されないという状況です。(なお、当然給料上がってないところもある)
社会主義国が、いくら働いても成果となって帰ってこないから労働者はやる気を失った、という状況と似たような状況になっています。(歴代政権が高齢者よしよしをし続けた結果、若者は生活に困窮して結婚と子育てを諦めるという状況です。日本の少子化は構造的問題)
現役の手取りを増やすために政府ができる一番簡単な方法は、社会保険料を下げる事です。
税だと色々な手続きが必要ですが、社会保険料なら簡単です。
そして社会保険料は労使折半なので、労働者が5万の社会保険料を払っていたら、会社側も同額払っているので、本来は10万の給料があるのに、社会保険料でまるごと天引きされている状況です。
この天引き率を下げれば、現役はぎりぎりの生活から、少しまともな生活をおくる事ができます。
企業は高い給料を出さなくても、労働者の手元に残る額が増えるので、賃上げしているのと同じ状態になります。日本人の多くがより高い給料を求めるのは、そもそも賃金が安いのと、その少ない給料からさらに社会保険料その他でとられすぎていて、手元に残る額が少なすぎるせいです。
これが解決されれば、今のままの給料でも企業は労働者を雇い続けられるかもしれません。
代わりに、莫大な社会保険料が足りなくなるので、大改革か国債で補填をしなければならなくなります。
今の社会保障はレカネマブその他でわかるように明らかに過剰で、むやみやたらと浪費されているので、大改革をして身の丈にあったものにすべきです。高齢者の負担率もせめて現役と同程度の3割にすべきです。でないと残薬費6500億や病院サロン化というモラルハザードがつづき、将来的には制度そのものが崩壊します。
移民推進の声といい、爆増する社会保障と社会保険料問題といい、社会主義の矛盾が随所で出ているようです。
次の総裁は、この問題をどうやって解決していくのでしょうか。
経済が成長すればすべての問題は包摂できますが、そもそも、それを阻む数々の制度上の問題を打破しないと経済成長なんてできません。
日本型社会主義からの脱却が急がれます。
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