参政党に学ぶ、効果的な伝え方

未分類

蒼生Kindle書籍一覧 Amazon.co.jp: souseiworks:作品一覧、著者略歴

こんにちは、蒼生です。

参政党の支持率が爆上がりして、東京都議会議員選挙でも3議席もとりました。これはすごいことです。

私は、参政党はポピュリズム的主張を繰り返す政党だと認識しているので、全然支持していません。

参政党は極端なことを主張するので、国政レベルでも伸び悩み、政治サークルどまりの政党だと思ってたんですが、ここにきて大躍進です。

それは神谷宗平氏の話力によるところが大きいと思います。

そこで、参政党の強さを分析して他の政党が真似ればいいんじゃないかと思いました。

※参政党の強さは神谷氏の話力と支持者動員力やその仕組みなので、この両輪のどちらかだけでもパクればかなり強くなる。

敵の脅威を訴える

昔、幸徳秋水の「帝国主義を論ず」という本が面白くて何度か読んだ記憶があります。その中に喧嘩する犬たちは敵の脅威を前にすると団結する。というたとえがありました。

これは全てにいえることで、平和な時にはさまざまな差異をもとに対立が生まれますが、いざ有事になると、そんな差異を無視して皆が団結して共通の敵に対峙します。これは本能的なことで、誰もあらがえません。

つまり、対立を鎮めるためには、敵を用意すればいいのです。

参政党はしきりに「中国の脅威」を訴えます。中国が危険な国であり、ウイグル・チベットなどに攻め込んで残虐の限りを働いているのは周知の事実であり、おそらく次は台湾や日本だということは、みんなうっすらわかっていることです。

でも国政政党の党首で、ここまではっきりと中国への脅威を訴える人はいません。それは外交問題に発展しかねないからだと思うのですが、

だからこそ、参政党の唯一無二のポジショニングになります。

外的からの脅威を前に、一致団結しなければならない。というメッセージは、わかりやすいので多くの人の耳目を集めます。そして、脅威を感じ始めますが、主要政党は同じようにしないので「他党は軟弱だ!やっぱり参政党しかない」と思わせることができます。

大きな枠組みから段階的に小さな枠組みの話に移行して説明する

参政党の話し方の特徴の一つが

大きな問題や状況説明を行ってから段階的に小さな問題や状況説明に移行するという点です。

それが中国だったり、グローバリストだったりして、その強い敵の脅威を認識させてから、自分達が本当に主張したい問題に移行するので

聞いている人達が理解しやすい話の流れになっています。

最初の部分で理解と同意を得られれば、次の部分は案外すんなり理解されます。

また、外敵を用意することで内部の小さな差異を乗り越えて団結させることができます。

この話術は日本最大の問題であり、なかなか前に進まない社会保障問題でこそ使うべきだろうと思います。

維新が前の衆議院選挙で訴えたように、

社会保障とか社会保険料の問題を中心に語る限り、国内の問題になってしまい、

個人的差異と世代別の利害が無限にフォーカスされつづけて分断と対立だけが生まれてしまいます。

話の順番を、たとえば

危険な世界→世界の中の日本→日本弱体化の主原因:社会保障

に変えるだけで、聞いている人達の意識を操作できます。

(財政の話になるとMMT論者がわいてきて逆にメンドクサイことになるから、とりあえず理解力をあまり求めない外敵や脅威の話て話を組み立てるのが簡単そう)

この流れでいくと、よほど利己的な人をのぞいて、日本弱体化の原因を放置してはならない!となるはずです。

というか、右翼ってる人って現状を正しく認識できていない、またはする気がない人が多い気がします。

日本最大の支出である社会保障問題をちんけな問題だと考えて一顧だにせず

かわりに仮想敵国の中国を毎日恐怖しているのです。灯台下暗しです。

中国はおそらく武力侵攻はしてきません。

でも日本が社会保障で勝手に自滅するのは今のままではほぼ確実なルートです。

今のままでは、日本の若者は過剰な社会保障制度によって奴隷化し、貧困・未婚・自殺に追い込まれるのは確実なのです。

それなのに右翼ってる人達は、それは考えないことにして、なぜか海を隔てて向こうにいる中国を敵視して吠えているのです。

中国が日本を侵略するときは、日本が社会保障で勝手に自滅し、若者が高齢者の奴隷となってすべての富を税金としてはきだし、国力が弱り切ったときにやってくるはずです。

こうやって、外敵から身を守り戦うためにも改革が必要だという話になれば、

無関心な多くの人が聞いてくれそうです。

話の中で、彼らが今まで大した問題ではないと思っていた「社会保障」こそが日本の最大の問題だと気付かせて、

それを改善することでしか強い日本は作れないし、他国と対等には戦えない。という形で納得させて、

「だから社会保障改革が必要だ!」くらいの流れにもっていけばいいんじゃないかと思います。

だって実際、こんなに社会保障にお金使ってたら、国防も教育も未来への投資も、全然お金出せないですよ。

しかも社会保障ってこれだけのお金を投じても、教育や防衛と違ってそのまま溶けるんですよね。

教育だったら人が育って投じた以上の富を生み出すけど、社会保障はそういう類の支出じゃないから。

ストーリーテリング

参政党のポスターが分かりやすいので見てください。↓次は私たちの番だ

日本は歴史の長い国なので、その国民性は本質的には「保守」です。

だから歴史を語られると弱い!

歴史を物語として語ることで、聞き手からとても強い感情を引き出すことができます。

その演説手法をポスターにしたのがこれです。

このポスターには歴代の日本の偉人と、その先に日本を守らなければ、今の代で終わらせてはいけない(中国に侵略されそう!)という非常に強い情緒的なメッセージがあります。(選挙ポスターで、情緒に訴えるポスターがいくつあるだろうか?)

そういう面では、今ある国政政党のポスターの中では一番出来がいいと思います。

こういうアイデアで勝負してくるのが参政党の強さだと思います。

でもこの手法が効果的だとわかれば、これを同じように真似ればいいということです。

神谷氏の演説は、よく歴史の話が入ります。

歴史の話が入る時点で、ストーリーテリングが始まっています。

ストーリーテリングとは、物語を通して情報を伝え、聞き手の理解や共感を深める手法です。事実や数字を羅列するだけでなく、体験談やエピソードを交えることで、より印象的に、記憶に残るように伝えることができます。 

神谷氏は意図してか、意図せずか不明ですが、この手法を頻繁に選挙演説中に使います。

だから、多くの支持者を集めています。

(事実を丁寧に説明してるだけの維新の話し方ではほぼ誰も聞いてくれない!神谷氏の演説から学んで、有権者にちょっとでも共感してもらえる内容にしてほしい)

外国の脅威よりも、内部にある脅威

今まで何度も言ってきたことですが、

中国は自分からはせめて来ません。リスクが大きすぎるからです。

でも、日本の社会保障爆弾は確実に爆発します。

団塊の世代が今年、後期高齢者になりました。

ここから毎年1兆円ずつ社会保障費が増加していきます。

わずかになった若者から無限徴収しても、あふれる高齢者への過剰な社会保障費を満たすことはできません。

だから今の制度を維持する限り、増税に次ぐ増税で国力を疲弊させていきます。

でも高齢者を主な支持者とする自民公明立憲は、若者の財産権や生存権を犠牲にしてでも高齢者よしよしを続けて議席を守るでしょう。

(厚生年金流用を見ればわかる)

その結果、日本が高齢者に食われて終わるのです。

一人一人の高齢者は無自覚に、過剰な福祉を受け取った結果、日本を終わらせるのです。

もし中国が侵略するなら、日本が勝手に自爆したそのあとです。

だから、本当の愛国者は中国なんかを恐れずに、日本国内のこの恐ろしい仕組みとそれを維持しようとする勢力を心の底から恐れるべきなんです。

高齢者も、孫子の世代の富が社会保障の原資だという面白くない現実から目をそらさないでほしいと思います。

だからこそ、参政党のこのうまい伝え方は、社会保障改革を訴えるのに使えると思いました。

給付と負担について|厚生労働省

タイトルとURLをコピーしました