オードリー・タン 不足と不安を解決する ソーシャル・イノベーション

BLOG考え方

こんにちは蒼生です。

今日は思考整理です。オードリー・タンについて、たぶん二回にわけて書いていきます。

足りないというストレスが人間を衝動的にする

「足りない」という感情が人間を不安にさせ、衝動的にさせます。

これは貨幣であれば「貧困」とカテゴライズされますし、災害時における物資の不足とそれによる反応であれば「衝動買い・パニック」と呼ばれます。

「足りない」という状態は、生存に関わる問題なので、多くの人は生き残るために衝動的になります。

これは本能的なものなので、理性でどうこうできるものではありません。

だからそういう状態に陥らないように前もって準備することが大切です。

特に集団で「足りない」というストレスにさらされた場合、本当に危険で反社会的・反調和的な行動をとるようになるからです。

それは貧困地区の犯罪から、歴史上数多ある侵略の動機などからも確認することができます。

人類は多年にわたり「足りない」状態にさらされてきたので、現実には足りている状態であってもこの不安を感じます。それは客観的に見て完全に勘違いですが、少しでも足りないと感じ始めると、現実に足りないと思い込み、さらに強い不安を感じはじめて、あらゆる手段を通じてその状態から脱しようとします。それは他者の財物生命を奪ってでも解消したいと欲するほどのストレスです。

(特に侵略戦争だと個人ではなく集団で奪うので個人の正義感や良心が働きにくく、尚更制御がきかない)

テクノロジーが世界を小さくした

なぜ、「足りない」という状態が起きるのかというと、シンプルに需要に対して十分な供給が行われていないからです。

かつては確かに農作物の生産力も未熟で、たまに干ばつがおこると、どうしようもなくなり実際に需要に対して全く足りないという状態になっていました。

しかし我々が生きる21世紀では、食料は既に十分ある、という信じられないような状況にあります。それは人類が多年にわたり天国だと思い描いたような状態です。

(穀物生産量だけで見るとすでに足りているらしいが、その穀物を牛等の家畜に多量に与えるため、足りなくなっているとも)

しかも、ある地域で干ばつや災害が起こったとしても、別の地域ではなんともないので、食料や物資を融通しあうこともできます。

歴史上これほど互いが近かった事はありません。

昔はどこかで飢饉が起こると、そこのエリアは全滅していました。

でも今飢饉や災害にどこかが襲われると、必ず周辺国によって援助の手が差し伸べられます。東日本大震災等は良い例だと思います。

互いの距離を近くしたのは、テクノロジーの進化です。

たとえば昔は命がけで太平洋横断なんてしていたのに、今ではそんな覚悟をもって横断する人なんていませんし、

連絡したいならメールか電話かその他の手段ですぐにできます。

それによって、互いに何が不足し、何が過剰かを知って、融通しあうことができます。

人類は、生産力の向上に加え、連絡を頻繁かつ密に行う事ができるようになったテクノロジーの進化によって、今まで調整が非常に難しかった

需要と供給に対しても解決手段を持つようになりました。

今の世界はまるで小さな村のように互いに必要な物資や情報を融通しあう事ができます。

不足と不安の解消をみんなでやる オープンソース化

人類の多年にわたる努力の結果、生産力はあがり、人々は場所にとらわれないコミュニケーションを誰でも簡単にできるようになりました。

すでに環境は整っていて、あとはこれをどのように使うかというレベルにまでなっているのだという事を、

台湾のオードリー・タンはコロナ下におけるマスク供給で実証しました。参照記事

コロナ下におけるマスクは個々人の生命の安全に直結したアイテムだったので、日本でも深刻なパニックがおきました。

台湾でもこれがおき、タンは3日でこれを解決するシステムを作り上げ混乱を終息させました。

ここで重要なのは、本来行政が情報を独占して管理しようとしがちなものまで市民に公開し「オープンソース化」することによって

民間のエンジニアらを巻き込んで一気にシステムを作り上げたという事です。

しかも作った後もこまめにアップデートして、老若男女問わず使いやすいように音声入力に対応させたり、LineBotにも対応させたりと改善を加えていったようです。

まさに民主主義の強靭さを証明するような事例です。

ソーシャル・イノベーション で草莽の賢者の力を引き出す

日本ではオードリー・タンの優秀さばかりがクローズアップされます。しかし、タン一人ではこんなことはできません。

オードリー・タンがいかに優秀な人物といえど、彼女の一日の時間は24時間。活動できる時間はその中の一部です。しかも集中力を発揮できる時間はもっと限られてきます。

マスクマップを短期間で作り上げ、しかもより使いやすいものにしていったのは民間のエンジニア有志です。

日本ではこの事が忘れられて(もしくは重視されていない)「タンのような優秀なリーダーが欲しい」という最初から依存心むき出しな事を言う人がたくさんいます。私はそれを聞くと怖くなります。

民主主義は独裁とは違い、一人の優秀な人物が細かく指揮してその命令に群衆がしたがって動くというものではありません。

一人一人が自立して、仮にリーダーがミスをしても、力が不足していても他の誰かが代わりになって問題を集団で乗り越える事ができるようにするシステムです。けれど、依存心が強い人々は最初から完璧なリーダーを求めます。それはまるで12歳の子供が親を求めるようなものです。

もし親に欠点があったり、失敗したりすると逆上して、もうこの親には従えない!と言い始めます。

今までそんな、大いに期待して高々と持ち上げてから一気に叩き落すという一連の流れを何度も見てきました。だから最近の日本メディアのタンの取り上げ方を見ていてぞっとしたのです。オードリー・タンは日本人じゃなくて本当に良かったなと思います。

完全無欠で優秀なリーダーを求めるのは独裁国家の民衆の心理です。

民主国家の主権者は、必ず自分が「主・リーダー」となる気持ちで、もしくはタンに協力した大勢の民間エンジニアのような気持ちで、いつでも問題に向き合わないといけません。それはたとえば有名なケネディ演説の『国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何を成すことができるのかを問うて欲しい』にあらわれます。

民主国家の土台は自立した個人と、自由にともなう責任を引き受ける気構えです。

これがないと、いくらトップに優秀な人がついても、素晴らしい仕組みを考案してもうまくいきません。

タンが採用したオープンソース化による「ソーシャル・イノベーション」は、民間エンジニアの力を引き出しました。

民主主義の強みはこうした草莽の賢者の力を引き出せる点にあります。

オードリー・タンは確かに優れた人物だと思います。ですが、彼女に負けないくらい優秀な人物は、実は市井にたくさんいて、彼らは機会さえあればいつでも自分の能力をよりよいことのために使おうとしています。

能力が高い人ほど、より高い目標や責任の重い仕事を好みます。彼らは限界を超える仕事をしたいからです。

だから彼らに活動の機会と、能力を発揮する大義名分を与えれば、彼らは喜んで仕事を始めます。

たとえば日本も台湾のマスクマップのようなシステムを真似て作るとして

「日本国民の生命は君たちの書くコードにかかっている」とか言われて、

能力値100%以下の平常運手で仕事をするエンジニアがどこにいるでしょうか。絶対に能力値最低100%で働きます。

人によっては200%、300%で働いてすばらしい結果を出してくれるでしょう。

台湾の人口は2300万人です。日本は1億2000万人もいます。

日本だって機会さえあれば、あらゆる分野で草莽の賢者が湧いて出てきます。

それは例えば自由民権運動の時代に勝手に私擬憲法を民間で120も作ってしまった事例からも分かります。

だから必要なのは”機会”です。

そして草莽の賢者を動員するためには、彼らを動かすほどの”大義”が必要です。

 

次はオードリー・タンが目指す「モデルX」や「誰も見捨てない」について書こうと思います。

オードリー・タン 誰も見捨てない という思想
今回は続きです。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({});誰も見捨てない を真面目に考える。オードリー・タンの本を読んで、まず驚いて理解に時間がかかったの...
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