新芸術論⑤芸術の実用および影響力ついて

芸術カテゴリー

こんにちは、蒼生です。

今のところだいたい一か月に一回くらいのスパンで書いています。毎回毎回けっこう文章量が多いし頭を整理しないといけないので一記事書くとしばらくは書きたくなくなります。なのでこのくらいのスパンがギリギリですね。(中身のない事を書いても仕方ないので)

前回はエモーショナルな点について書いたので、今回は芸術の実用的な面について書きます。

すべては情報にすぎない

絵は情報です。音楽も情報です。

およそ芸術作品のすべては情報にすぎません。

こういう事をいうと芸術至上主義者(主にクリエイターではなく評論家的な作れない人)が怒り始めますが、作っている側はみんな知っています。

(非クリエイターの評論家ってなんであんなに神聖とか唯一性とかをかかげるんだろう、指輪は主人を飾りたがる的な雰囲気がある。作れない人間が書いた芸術評論ってだいたいそんな感じ。有名なものも。彼らはたぶん自分で作れないから他人の作品を用いて二次創作してる。オリジナルではない作品の価値を証明するためには主人を飾らなければならない)

クリエイターは技術を駆使してそれをコントロールして作っているだけです。彼らのスキルレベルが高くて情報のバランスが取れているから多くの人が受け入れ可能で、しかもなんかよくわからないけれど効果があるぞということになってます。

(みんな作者にコントロールされるのを喜んでいるし、そのスキルが高いものが芸術とみなされる)

今はデザイン全体が情報のそぎ落としに向かっているようです。装飾的なものよりもシンプルなものが好まれ、柄物よりも無地が好まれるのは、それが(その分)情報量が少ないからです。それはファッションからインテリア、UIデザインのようなものまで多岐にわたります。

それは「みんなが忙しいから」デザインにおいても情報量が少なくて、視覚情報の処理の手間が少ないものが好まれてきているからです。

デザイン関係の人間ならみんな知っていることですが色は情報の一つです。

女性が好むカラーパターンや男性が好むカラーパターン、または精神状態をコントロールできる色などもあります。

色は情報だから、その情報を駆使することで自分や相手を変える事ができるのです。

無彩色、つまり白や黒やグレーは有彩色(赤、青など)にくらべ、情報量がありません。つまり相手に自分の情報を与えなかったり、判断する手間を与えません。

だからビジネスの場ではモノトーンが好まれるのだろうと思います。その中にワンポイントだけ赤や青などの色をまぜると、途端にその色が目立ちます。

そして見るものに自分の性格を印象付けることができます。

パワータイなどといわれるものがそれです。(でもそれはその人の性格ではなく色が与えた印象にすぎないことにほとんどの人は気づきません。多くの人は無意識にその印象操作を受け入れています)

デザインというのはそのようなものです。

そして、絵もそうです。

明るい色は見るものの心を明るくし、くらい色は見るものの心を暗くします。

芸術全般の多くが色または音などがもつ情報を駆使することで相手を意識・無意識レベルで操作する技術とその創作物です。

そしてそのスキルレベルが高くて、しかも価値がある方向に操作できるものが

なんだか良くわからないけれど良いという事で芸術作品として長く愛されています。
(誰からも学ばなくてもこれを感覚的に理解している人がいます。そして学んだはずなのに上手く使えない人がいます。それがたぶんセンスの差なのだと思います)

こうした効果を狙ったカラーセラピーまたは音楽セラピーというものもあります。

私は一般の人が芸術から受ける恩恵とはこのようなものだと考えています。

だからドイツの文化省の「現在の状況にあって、文化は良き時代においてのみ享受される贅沢品などではない、と認識しています」や「アーティストは今、生命維持に必要不可欠な存在」という言葉はとても自然に感じます。

それは芸術をよく理解して利用している人の言葉です。(やっぱり歴史的な大芸術家がたくさんいるからかもしれない)

芸術作品は情報のコントロールによって、作品によっては精神安定剤または興奮剤のような効果を発揮します。

おそらく脳内ホルモンを発生させているのでしょうが

重要なのは薬物とは異なり、副作用がないことです。

音楽は数学

絵はかなり個人の好みとか、あいまいなものに支配されています。だから音楽に比べると割と何でもありです。答えがない世界です。

でも音楽は数学から発展した経緯があるので、明確に答えがあります。 

絵に比べるとはるかに自由度が少ない分野です。

音痴は明確に音痴です。(絵ならこれは許される個性ですが音楽はそうはいきません)

何故なら、ドの音は何ヘルツ、ラの音は何ヘルツと決まっているからです。(ヘルツ、一秒間に何回振動するかという単位)

だからピアノの調律師はピアノの調子はずれを整えることができますし、絶対音感の持ち主は自然音を聞いても、この振動数はこの音だと明確に判断できるのです。

音楽には調性やリズムやハーモニーがあります。

これが大きく崩れてしまうと人間は美しさを感じる事ができなくなります。

ロックもポップスもクラシックもすべて秩序の上に成り立っています。(美しい曲は波形も美しかったりします)

だからその秩序の一線を超えると途端に音楽と認識されなくなったり生理的な嫌悪をひきおこしてしまいます。(音楽が絵よりも深い意識にアプローチするものだからそういうことがおこるのでしょう。音楽の中のもっとも原始的な要素リズムは特に生理的な影響をあたえます)

たとえば無調音楽というものがありますが、多くの人は無調音楽を美しいと感じる事ができません。(一応言うと私は無調音楽に価値がないと言っているわけではない。一般的に理解されないと言っているだけ。私の好きなリストも無調音楽を作っているしそのCDも持っている)

普通はハ調ならその調の音が太陽になって他の音が惑星のように周囲をまわり出来上がっていきますが、無調音楽ではその中心を意図的にあいまいにします。全部の音が平等にできた音楽というと、なんだか聞こえは良いですが実際はこんな感じです。

不安を掻き立てる音楽になります。

「十二音技法」 ~悪魔の音列~ 音楽を一瞬にしてカオスにしてしまう方法解説

絵ならこういう事をやっても許されますが、音楽ではそうもいかないようです。

おそらく音楽は人間の感性というあいまいなものよりも数学的秩序に依拠した分野なので、

秩序を破壊すると、人間が無意識にその乱れを感知してしまい、美しいと感じられなくなってしまうのです。

音楽で体を調律する

音は空気を振動させることによって聞こえます。つまり音波です。

振動です。

ちなみにアルファ波とかシータ波とかいう脳波も何ヘルツという基準ではかります。つまり同じ振動です。

音楽が好きな人ならここまででたぶん何を言っているのか分かったと思います。

そうです。音楽は振動なのでそれを聴いている自分の振動もそれに合わせて変わるという事です。これは特に自分で歌ったり、楽器を演奏したり、生演奏のコンサートに行ったことがある人ならわかると思います。

音楽によって自分の体が調律されるような感覚です。

音叉をふたつ並べて一方を叩くともう一方も隣の振動で勝手に鳴り始めるようなものです。

残念ながらオーディオ機器やイヤホン、ヘッドホンではこの感覚は生じにくいようです。(家にトールボーイ型あるけど何故かそう思う)それは周波数的には正しい振動数を奏でてくれます。耳から得た情報として脳が音楽として認識してくれます。でも、自分で歌ったり楽器を奏でたりしたときのような共振動的な効果はないように思います。

ヴァイオリンはヴァイオリン自体が中心となって空気をエネルギー波として拡散収縮させるようですし、歌を歌う人はその曲または音がもつ振動数を自分の体を使って放出し周囲の空気を振動させます。

話は物理学の話になりますが

原子の大きさを東京ドームに例えると、原子核の大きさはパチンコ玉くらいだそうです。私達は小さな粒と99.9%の隙間でできているとのことです。自然界には17個の素粒子があってそれが振動することで出来ている。

というのが物理学の考え方だそうです。すべては振動によってできている。

振動を変えることで気体や固体になる。

 

音楽を振動として考えたとき、そのパチンコ玉とか17種類の素粒子が音楽の持っている振動にあわせて波のように影響を受けている、そう考えられませんか。

音楽が体を揺らす感覚は、外部の力によって体を調律するかのようです。(とりあえず楽器鳴らして。楽器無いなら歌うと分かる)

振動とか音楽で調律するなんていうとあやしいですが、音楽が好きな人は皆これを経験的に知っていますし、その恩恵に浴しています。

実際低い音は衝撃波のように体にあたります。空気振動が体にあたり、それが一定のリズムを持っているとマッサージのように心地よく感じるはずです。(ポップスやロックのライブがそんな感じ)

高い音は高齢者の耳では聞き取れなくなりますが、聴きとれなくても効果があるのではないかと思います。

耳の機能は年齢と共に衰えていくので、バランスの悪い聞こえ方になっていきます。(オーディオでいうドンシャリ・低音と高音が強化されてバランスの崩れた音を好むようになります。耳が若い人には耐えられないバランスですが年を取ると特定の音をききとれなくなるので皆こうなります)

でもたとえ一部の音が聞こえなくなっても音のもつ周波数はその人に影響を及ぼしているのではないかと思います。(だから若いうちに良い音楽をたくさん聴いて記憶に蓄えておいたほうがいいと思う。そのうち嫌でもききとれなくなるから)

聞き取れない周波数があってもそれはたぶん隣り合った音叉がもう一方に影響を与えるように効果を及ぼしているのではないかと思います。

そして記憶の中に残っていれば、たとえ年をとって十分に音が聞こえなくなっても、音楽がもつ影響を自分の頭の中で作り出すことができるのではないかと思います。

感情の調律

上記は物理的に音波という振動です。

コップの水が音楽の振動で揺れるようなものです。

でも一部の音楽は感情にも影響を及ぼします。

人間の意識は氷山の一角でその下にもっと大きな潜在意識や無意識があると言われています。

絵や音楽は言葉よりも深い意識にアプローチしますが、音楽はその中でも群を抜いて深いところにアプローチします。

音楽は潜在意識に強い影響を与えます。と同時に意識にも影響を与えます。

一番分かりやすいのはベートーヴェンです。彼は明らかにそれを意識して作っています。彼の曲は潜在意識と意識の両方にアプローチして変えようとしてきます。

(自分の音楽をまじめに聞かない貴族にブチ切れたという話が残っているが、これはとてもベートーヴェンらしいし彼が自分の音楽をどう考えていたか分かる話)

彼は意識と潜在意識のリプログラミングを目指しています。

だから私はベートーヴェンを最も偉大な芸術家だと思っています。

でも同時に、ベートーヴェンの曲が嫌いだ、という人がいるのもとてもよく分かります。彼らは潜在意識を書き換えられたくないのです。そして同じ理由で私はショパンが嫌いです。(C言語で書かれているプログラムをjava scriptで書き換えられるのは嫌だという感じに近い)

音楽はそれが優れたものであればあるほど潜在意識にアクセスしてくるので、合う合わないや好き嫌いがはっきり出ます。

脳はパターンを認識する

意識へのアクセスはパターンで作られています。

人間の脳は繰り返しなどの規則性やソナタ形式のようなパターンに対して反応するようにできているようです。

ただひとの中にディオンというキャラクターがいて、そのストーリーが

自己の否定→模索→間違った答えの入手→後悔→正しい答えの入手→自己の完成

という流れになっているんですが

これを読んだ人が驚いて尋ねてきました。その人は何かのストーリー構造学的な話をして、それをもとにこのストーリーパターンを知っていて作ったんですか?と聞いてきました。

私はそのストーリーパターンはぜんぜん知りませんでしたが、そのパターン自体は良く知っていました。

ベートーヴェンです。(私のネタ元はだいたい音楽です。パクッてるって気づかれにくいし、だいたいみんな曲を聴いても読み取れないから)

ベートーヴェンの人気のある音楽はだいたいこんな感じになっています。

交響曲5番ハ短調、通称運命はハ短調から最終的にハ長調になります。

ダダダダーンで有名な通称運命の動機はすさまじい回数繰り返されます。繰り返されることで脳はその反復に何の意味があるのか探し始めます。ベートーヴェンはそれを意図してやっています。そしてそのモチーフを建築のような精密さで作曲し、意識を誘導していきます。

だから聞く人はベートーヴェンの曲を最後まできくと「苦悩から歓喜へ」というストーリーを見出します。

最初ストレスを与えてあとで解放するという、この分かりやすさがベートーヴェンの曲のすごさの一つであり広く愛される理由なのかもしれません。

(ちなみに一番有名な一楽章しかみんな聞かないけど、それって人工的なストレスを味わわされてるだけなので、シンプルに辛いと思う。四楽章のハ長調まで聞かないと終わらない。交響曲が長いならピアノソナタ8番の悲愴とかが良いと思う。個人的にはミサ・ソレムニスがおすすめ)

こういうストーリー的な理解は意識が行います。

だから物語のような別ジャンルにも転用が可能なのです。

意識はパターンを認識するからです。

潜在意識はリズムハーモニーメロディーなど、ただ聞いているだけで浸透していきます。音楽の場合は何回も聞いていると間違いなくその効果が出てきます。

その音楽が生理的に合わない人は聞かなくていいと思いますが

そうではない場合はリプログラミングされるとたぶん感覚が変わります。

意識と潜在意識の両方を変えられると、だんだん行動が変わっていきます。

物事の捉え方が変わります。

私はベートーヴェンと滅茶苦茶気が合うのでベートーヴェンの音楽をよく聴いていますが、バッハでもモーツァルトでもショパンでもなんでもいいと思います。(ちなみにショパンはベートーヴェンが苦手でモーツァルトが好きだったらしい。やっぱりwという事実)

ロックでもポップスでも、なんでもいいと思います。

自分に合うものを聞けば、そこから何らかの影響を受ける事ができると思います。

音楽の効用

なんで音楽で(外部から)調律するということについて書いたかというと、

ストレスや不安を感じている人って脳波がベータ波で無駄に緊張しているからじゃないかと思ったからです。

今は、脳に電気を流したり薬を飲んだりして脳波を変える事ができるそうですが、音楽はその前段階としてかなり有効なのではないかと思います。

よくクラシック音楽がリラックス状態のアルファ波を作ると言われますが(モーツァルト効果というやつ。実際はモーツァルトじゃなくても好きな音楽を聴くとそうなるらしい)音楽が振動で、脳波も振動で、実際聞いてる人の多くが影響を受けたり、リラックス状態になるのをみるとやっぱり音楽って、いろんな効果があるんじゃないかと思います。

(科学的にどうかはわかりませんが)経験的にみんなそれを知っています。

楽器演奏や歌唱ならちょっとした運動要素も入ってくるのでさらに効果が期待できます。

日本で(なぜか)芸術が遠いものになっているのはあまりいいことだとは思いません。

ベートーヴェンが弟子で友人のエルトマン夫人が一番下の子供を亡くして悲しんでいるときに、彼女を家に招待しピアノの前に座って

「きょうはお互いに音楽によってお話ししましょう」と言って一時間余り弾き続け、彼女を慰めたという話が残っている。

ほかにも寝たきりのブレンターノ夫人の家に毎日でかけていってピアノをひいて帰っていくということを行っていたらしい。

私はこういうのが芸術のあるべき姿だと思います。

芸術作品は人々と乖離してはならないと思います。

生活の一部に入って、さまざまなストレスという身近な問題をその作品によって

解決することこそが芸術の役割だと思います。

特に今のような状況下では。

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